齋藤健一の交通安全講座

『ミスをすれば死ぬ!』

『無責任ガス欠男』について

 これは、昔、箱根の山に行った時、いつもは上りは空いているのに、めっちゃ混んでいたことがあったのだ。

 

 箱根新道ですね。下り、つまり静岡の方から小田原の方に下って来る道が渋滞の光景は何度も見たことがあったし、自分もその渋滞につかまったことがあった。

 

 でも、夜の時間帯、上りが渋滞になっていたことなど、見たことが無かった。でも、その日は、上りなのに渋滞になっていた。

 

 「事故かよ~」と思ったが、真相は違った。もう、一時間以上、ずっと上りでチョロチョロと進んだ挙句、見えてきたのは、故障した輸入車であった。

 

 その、故障した輸入車が、箱根の狭い一車線の道を塞いでいた。で、当然、その車を避けていくには、反対車線にはみ出さねばならない。しかし、反対車線の奥からも対向車は来るのだ。だから、みんな、ヒヤヒヤしながら追い抜いていた、というのが真相だったと、今、思い出している。

 

 まあ、今回は、故障車でしたが、これがガス欠だったとしても、同じですね。同じ結果です。運良く箱根で、丁度のタイミングで、膨れている駐車スペースの箇所に停められるかな?

 

 箱根には、そんな場所は、ほぼ、ない。とにかく箱根は狭いんだ。そして、ガソリンスタンドが、ない。ある箇所もあるが、そこは平地の、都市部のガソリンスタンドみたいに、夜間でも、土日でも営業している、という形態ではなかったと思う。まあ、土日は営業していたかもしれない。でも、営業は土曜日だけで、日曜日は休日だったかもしれない。

 

 とにかく、神奈川県なら、平塚市とか茅ヶ崎市にある、綺麗なエネオスとかじゃなくて、もう、本当に、個人経営のみすぼらしいガソリンスタンドなのです。

 

 勿論、ガソリンの質は、立派なガソリンスタンドで販売しているレギュラーガソリンと同等だろう。ただ、営業時間が、めっちゃ短い。一日で、開店しているとしても、営業時間が短い。朝も、午前十時開店とかかな?そして閉店も、午後七時頃かな?とにかく、個人経営らしい山間部のガソリンスタンドに、平地の立派なアポロステーションやエネオスとかと同等の要求をしてはならない。

 

 ずっと昔、やはり箱根ですが、クネクネの国道一号を下って来て、平地に来たところにある小さな橋の箇所で、軽自動車が停まっており、窓が開いていて、腕が出ていて、〔先に行ってください〕というような仕草をしていた。

 

 めっちゃ迷惑なのだが。う~ん、暗かったが、けっこう新しいような感じのシルバーの軽自動車でした。なので、故障だとは思えない。ならば、ガス欠しかないだろうなあ。

 

 まあ、箱根に限らず、日本は、山ばかりなのです。大陸から地殻変動の力で押し出された形で形成された地形の国なので、切り立った山ばかりなのです。んで、山の中には、ガソリンスタンドは、ほぼない。

 

 今、増えている電気自動車なんて、充電スタンドなど、箱根の山道の途上には、ない。俺が知らないだけかもしれないが、[充電スタンド]の看板など、見たことはない。だから、フル充電して、230kmは走れる状態だったとしても、それは平地の話だ。

 

 箱根の山道は、急な坂道だらけだ。勿論、上り切ったら、あとは下りで、下りなら、そんな電力は使用しないと思うけどさ。でも、マジで上りは、ガソリンにしろ、電力にしろ、食うぞ。なので、箱根の山道に入る前の段階では、走行可能距離230kmと表示されていたとしても、見る見るうちに走行可能距離が減って行くと思われる。なので、電気自動車のオーナーは、山間部に行く時は、ガソリン車以上に覚悟せねばならないだろう。

 

 まあ、ガス欠とは違うかもしれないが、昔、箱根の畑宿の方の箱根旧道の途上で、古いアルファロメオが停止していた。あれはきっと、アルファなので、故障だと思う。でも、故障だとしても、ガス欠だとしても、マジで狭い道幅のクネクネ道のカーブの箇所で停められたら、後から来た車が反対車線にはみ出さないと進めないから、マジで危険なのだ。だからね、絶対に故障も、ガス欠も、しないでくれ!二次災害を発生させない為に。

 

 そして、山梨県。昔、山梨県に行きました。で、地名は忘れたが、何とか市を走っていた段階で、そこはまだそこそこの街中だったのだが、キグナスというガソリンスタンドがあった。

 

 俺は、そこで給油しようかな?と思った。ガソリンメーターは、そこそこ減っていたからだ。でも、その時、俺は、「まあ、まだ大丈夫だろう」と思ってしまった。で、その後、地名は忘れたが、山梨県の山間部に行った。

 

 そうしたら、大自然はありますが、ガソリンスタンドは、なかった。地元民なら、そこからなら、あそこにあるよ!とか、分かるだろうが、生憎、俺は地元民ではない。スマホで調べれば近くのガソリンスタンドが表示されるかもしれないが、運転しながらだとキツい。てか無理。てか、楽天モバイルだから電波の段階で無理。カーナビも、中古車で買った段階で付いていた古いカーナビだったので無理。てか、ガソリンスタンドまでの距離とか、そんなの調べる機能はなかった。だから、詰んでいた。

 

 でも、何とか、最後のガソリンメーターの線を下回った位で、漸く、エネオスに辿り着きました。まあ、ガソリン価格は高かったけど。まあ、良かった。

 

 なので、地元民ならば、どこにガソリンスタンドがあるのか把握していますが、他所の土地だと、勝手が分からない。なので、出来るだけ、ガソリンは、入れられる時に満タンに入れておきましょう。

 

 その時、俺がギリギリの段階で入れられたガソリンスタンドというのも、おばちゃんが給油してくれましたが、あれ、絶対、午後七時頃になったら、とっとと店を閉めるタイプのスタンドだよな。絶対に午後十時までとか、営業していないよ。

 

 なので、夜間に、同じくガソリンタンクが空寸前の状態でその場所を通っても、既に閉店しているので、そこにガソリンスタンドがあっても、給油は出来なかった。だから、夜間に山間部に行く人は、猶更、事前に満タンにしておいてください。多分、山梨県で午後十時頃でも相変わらず営業しているガソリンスタンドなんて、甲府市とかの一部にしかないであろう。

 

 まあ、とにかく、今回、題材にさせてもらった輸入車は、故障車でした。なぜ故障車だと判明したかといえば、帰りにもう一度、故障車が停まっていた場所を、今度は反対車線から通ったのですが、その時、レッカー車に載せるところだったからです。もしもガス欠なら、JAFにガソリンを持ってきてもらえばいいだけですから。

 

 まあ、今回は故障でしたが、これがガス欠の場合も十分にあり得ます。「そんな訳ねーだろう!ゲラゲラ(笑い)」なんて馬鹿にしている人もいるでしょう。だが、JAFのロードサービスの主な出動理由TOP10(2021年)によれば、燃料切れが第七位で802件、割合は1.76%でした。

 

 一般道でのガス欠も迷惑だが、高速道路でガス欠で停止する馬鹿もいるらしい。まあ、高速道路のSAにあるガソリンスタンドは、めっちゃ高いからな。なので、SAで給油するチャンスがあっても、値段の高さに尻込みしてしまい、「まあ、まだ大丈夫だろう」なんて思って、そのまま進んでしまうのだろうなあ。そして燃料切れへ、という訳ですね。アホですね。燃料切れになったら、JAFを呼ばねばならなくなるし、SAで給油した場合よりも、遥かに金が掛かるし、迷惑も周囲にかけるし、時間も掛かるし、何より大事故の危険性が発生するからな。

 

 よくあるじゃん、高速道路で、事故って、停車していたら、トラックに突っ込まれて死亡、というニュースが。あんな風に、ガス欠でなりたいですか?一般道も同じです。カーブの先でガス欠車が停まっていたら、大型トラックに突っ込まれて、両方死亡するかもね。損害賠償地獄に陥るぞ。

 

 そして、実は私自身も、過去にガス欠になった仕事場の同僚の車を、牽引してガソリンスタンドまで引いていったことがありました。

 

 なので、JAFは使用していません。でも、燃料切れです。その人はズボラな性格で、遠出した訳でもないのに給油しなかったせいで、普通の街中でガス欠になって、車がビュンビュン走っている三車線の幹線道路の一番左車線を、運転席のハンドルを、運転席の窓を開けた状態で握りつつ、少しずつ押して進んでいました。

 

 とても危険でした。私は帰る途中、その光景を見て、急いで近くのコインパーキングに停めて、その人のところに行きました。で、私の車で牽引することになりました。

 

 まあ、私の車の荷室に、安物ですが、牽引ロープを載せていたので、それを使用しました。ただ、安物の車の救急セット(ブースターケーブルとかが入っているやつ)の中の一つだったので、一回使用しただけで、金具の部分がひん曲がりました。でも、何とかガソリンスタンドまで牽引出来ました。

 

 で、その場でその人は自腹で給油して、別れました。まあ、後日、御礼のお菓子を頂きましたが。でも、何事もなかったから良かったものの、大型トラックに突っ込まれたりしたら、マジでミンチになるからね。ちなみに、厚木市の国道129号線ですね。三車線の区間。マジで危ないから!

 

 まあ、なので、ズボラな人は特に注意してくださいね。遠出した訳でもない、普通の毎日の通勤の途上でガス欠って、そりゃ、ズボラ過ぎますよ!まあ、流石に普段の通勤の途上でガス欠になる人は稀だと思います。

 

 ただ、マジで、普段行っていない田舎の地域だと、ガス欠に注意せよ。マジで。電気自動車はもっと注意せよ。充電スタンドなんて、山梨県なら、甲府市とかにしかないだろうよ。大自然の中の、しかも遅い時間帯に行っても、そこら辺をウロウロしていても、充電スタンドなんて、今はまだないだろう(2022年時点の話)。

 

 だから、とにかく、今回の話を教訓に、充電及び給油はしっかりとするように。勿論、水素自動車は、水素ステーションは充電ステーションよりも、もっと存在しないので、特に注意せよ!

 

 

 

 

 マジで、ガス欠になったら、困るのは、あなた自身だからな!

 

 給油する時、ほんのちょっとしか給油出来ないのなら、恥ずかしい気持ちが発生するものだ。しかし、もしも山間部に、しかも夜間に行くのなら、迷った時、ウロウロした時のことも考えて、満タンにすることを推奨します。

 

 余裕は、金にしろ、ガソリンにしろ、あるに越したことはない。