齋藤健一の交通安全講座

『ミスをすれば死ぬ!』

車線の意味

 なんか、車線の意味を理解していない人が、世の中にはけっこういるようです。あの、黄色い実線の意味、ハッキリと答えられる人は、一体、免許保持者の内、どれだけいるのでしょうか?

 

 黄色い実線は追い越し禁止なんですよ。だから、目の前の車が遅いからといって、反対車線にはみ出して追い越しちゃダメなの。

 

 黄色の実線は、反対車線にはみ出すと危ない区間だということで、黄色の実線が引かれているのだから。但し、路上駐車とか、バス停に停まっているバスを追い越すことはOKなの。それは完全に停止しているから。

 

 で、黄色の実線は、原付を追い越すのは禁止です。[追い越し]とは、反対車線に少しでもはみ出す形で前方を走る物体を抜くことです。なので、黄色の実線をはみ出さない形で原付を抜かすのならOKです。でも、黄色の実線は、黄色の実線をはみ出さない形で原付を追い抜くことは可能です。だって、道幅がとても狭いから。原付と十分な距離を取らずに抜いたら、それはそれで検挙されてしまうでしょう。つーか、危ないから。

 

 黄色の実線内のみで原付を抜くのは無理だから。だって、黄色の実線は道路幅が狭い箇所に引かれているのだから。まさか、ハリウッドのアクション映画みたいに、ギリギリ10cmしか離れていないのに、ギリギリの距離で追い抜く、みたいなことをするつもりですか?

 

 現実世界でそんなことを繰り返していれば、いつか必ず原付に接触し、相手を転倒させて大怪我を負わせたり、最悪、首から下が動かない状態にしてしまうとか、殺してしまうでしょう。自分の車が直接触れなくても、自分の車が原付横をギリギリ過ぎる距離で追い抜いたせいで、原付のドライバーがびっくりしてよろけて転倒し、後続車のトラックのタイヤに頭部を潰されたら・・・それは確実にあなたの責任です。

 

 自転車は、黄色の実線でも、追い越すことが可能です。但し、自転車といっても、けっこうな速度が出ているロードバイクの場合もあります。なので、速度の出ているロードバイクの場合は、何が何でも追い越すのではなく、暫く追走する形で進行し、開けた場所が来たら、そこで追い越す方が無難だと思います。だって、黄色の実線が引かれている場所っていうのは、くねくねと曲がった狭い道路が続く印象があるので、先が見えない場所で追い越しをかけることは、事故の素なので、止めた方がいいでしょう。

 

 マジで、車線の意味って難しいよね。でも、勉強するしかないんだよなあ。自動車の運転免許証を所持し、ペーパードライバーではなく公道を頻繁に運転している以上、「知らなかった」では済まされないからな。