齋藤健一の交通安全講座

『ミスをすれば死ぬ!』

浅は香光代VS野村察知代⑪

 とにかく相手が歩行者にしろ、ランナーにしろ、ロードバイクにしろ自転車にしろ、バイクにしろ原付にしろ、車にしろトラックにしろ、その相手とは運転中に直接話し合って意思の疎通を図ることは不可能だ。

 

 車を路駐して、相手と直接話し合えれば、そりゃ意思の疎通は可能だ、言語が通じれば。

 

 しかし運転中はそれは無理だ。だから相手の動きから、相手が次に何をしたいのか、何をするのかを予測して行動しないといけないんだ。

 

 特に難しいことではない。相手が最悪なタイミングで最悪な行動をしても、自分側の被害が最小限で済むように、とにかくキョロキョロと確認しろ。

 

 他人の運転動画を見ていると、圧倒的に視線の移動が足りないよな。

 

 道路の状況なんて瞬時に変わるんだ。だから一回周囲を確認したから、その次の確認は三分後なんて、ハッキリ言って遅すぎる。

 

 もっと頻繁に周囲の状況を把握する為に、サイドミラーやルームミラーで頻繁に確認しないといけないんだ。

 

 なのに運転中は前ばかり見ているだけのドライバーだらけなんだよな。

 

 だから危険を予測できないんだ。事故の危機に対応できないんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 繰り返すが、自分が正しい運転をしているから事故に遭う訳がない、という思い込みは捨てろ!

 

 そうじゃないんだ。世の中には信じられない位、バカげた運転をする者がいる。

 

 スマホを見ながらハンドル操作とアクセル・ブレーキ操作をする奴もいるし、漫画を読みながらトラックを動かすトラックドライバーもいる。

 

 居眠り運転する奴もいるし、飲酒運転する奴もいる。渡りしたい歩行者がいるのに、横断歩道の前で停まらずに突っ切る奴もいる。

 

 歩行者を殺しかけるドライバーもいる。コンビニショートカットするふざけた奴もいる。逆走する自転車やランナーもいる。

 

 信号無視する奴もいる。

 

 コインパーキングの駐車料金を踏み倒す奴もいる。

 

 世の中、ふざけた奴だらけだ。だから、気を付けるんだ。

 

 自分が正しい運転をしているから大丈夫!ではなく、相手がふざけた運転をしても事故を回避可能なように、余裕をもって運転しろ。

 

 ここで言う余裕とは、車間距離とか、追い越す自転車との距離、つまり幅とか、そういうことだ。

 

 絶対安全圏を確保しろ。これは俺の造語だが、要するに、相手がふざけた動きをしたとしても、こちらの対応次第で何とか事故を回避可能なだけの空間的な余裕を、常に保て!ということだ。

 

 それが出来ない奴が、事故に巻き込まれる。まあ、信号待ちで停止中に後ろから突っ込まれるパターンとか、本人ではどうしようもない事故のケースもあるけどね。

 

 でも本人次第で事故を回避可能なケースの場合、空間的な余裕を持って運転をすれば、回避可能なケースが沢山あるから。